同性カップル目撃
2003年11月2日朝、私は早く目が覚めた。
いつも目覚ましがなくても定時起床のキチンとした人間だから。(笑)
彼女を起こしたくないので動かずにじっとしていた。
彼女の寝顔を見つめていると、
彼女は薄目をあけて
「休みなのに早起きだねぇ(-_ゞ ゴシゴシ」
とにっこりと笑うと、また夢の世界へ。
何度かそれを繰り返すうちに、月をみるために窓を開けていたので太陽がまぶしくて彼女はうめきだした。(笑)
そっとカーテンを閉めてあげる。
低血圧の彼女は、デロンデロンのクタクタぬいぐるみ。
朝の彼女は溶けかけのチョコレート。
甘くてフニャフニャのマイスイートだ。(謎)(爆笑)
どこかに出掛けよう!と彼女がしきりに言うのでクリスマスツリーと雑貨を見に複合施設に向かった。
朝から流しっぱなしのERのビデオでクリスマスのシーンがあった。
大きなツリーの下にねころんで、電飾がきらめくツリーを眺めるベントンと彼女。
「これって良いと思わない?憧れる。」
と彼女が2回は絶賛した。
ツリーを買ってあげようかな?(爆)
たぶん大きすぎて迷惑だよね。(笑)
彼女はしきりに、「なにか買ってあげるよ」と言う。
バックは?服は?
スキーを始めたと言えば、スキーウェアは?と。
そんな・・・彼女にお金を使わせるのは悪いよ。
なかなか欲しい物が浮かばなかった。
雑貨屋さんに入った。
デンマーク人の日本独占販売契約を取っているという人のジュエリーをみた。
1点物で、手ごろなリングがあった。
彼女は私が選びやすいように少し離れたところをブラブラ見てまわっている。
後ろを人が通った。
下を向いていたのだが、上質の黒いパンツがきれいな人だった。
良い服を着ているな?と顔をあげると、シャツもセンスが良かった。
30代前半のおねえさん。
となりには同年齢らしきスカートをはいた女性。
ジロジロ見ると気がつかれてしまう。
また目線をリングに落とし、うつむきながら二人をそっと盗み見る。
雑貨に溢れかえる棚の向こうで、
二人の手だけが見えた。
そっと手をつなぐ。
ああ、この二人はビアンなんだな。
別に宝塚の男役と女役でもなく、
ごく普通の二人の女性カップルだった。
すこしうれしくなった。
私も彼女といるんだよ。(^-^)
そうメッセージを送りたくなった。
目で合図して、彼女と手をつないでいるところを
見せようかな?
けれど、うちの彼女さんは、5メートルは向こう。
(笑) 残念ながら、目でご挨拶はできませんでした。(謎)(爆)
こういう自然なビアンカップルは初めてかな。
調子に乗ったガキンチョカップルは何度かお客さまにいたけれど、なんだあいつら?と思ったし。
おたがい、がんばろうぜ!
そう思って、おねえさんたちをそっと見送った。
彼女に、そのカップルのことを教えようと思ったけれど、やめにした。
彼女は「私はレズじゃない」と言っているから。
そのことでどうこう言うつもりはないし。
彼女に、「このリングが良い。」とねだった。
ペアリングではなくても、
同じデザイナーのリングを彼女にも持って欲しかったが
、彼女は「指輪はしない」とサイズも教えてくれなかった。
残念。
でも、とにかく、私は彼女からリングを貰った。
自分で左手の薬指につけたら、
「え?そこにはめるの?」と驚いていた。
「そうだよ。ふつうはプレゼントしてくれる人が
薬指につけてくれるものだけどね?」
「(笑)・・・それは恥ずかしくてできないよ」
夜、またベッドで色々語らった。
エッチ後の会話を『ピロートーク』と言うらしいけれど、
私達はエッチ前の『ピロートーク』が長い。(笑)
4月に勤務地が決まったら、
今の街で動かなかったら、たぶん彼女は今の彼氏と結婚するだろうと言った。
それともあなたの町に希望を出そうか?とも。
私の町に来たとしたら、
うれしいけれど、たぶんダメになると思う。
今は、遠く離れているから、
ちょくちょく会えないことに納得している。
けれど、すぐ会えるところにあなたがいたら、
会いたいと強く思うだろう。
毎日毎日仕事に忙しく、平日はロクに眠る時間も取れないあなたに、私は嫉妬するだろう。
逆に、すごくイライラするだろう。
近くにきて、もっと会えると思ったのに、
あなたはちっとも時間をくれない。
そう怒り出すことになるだろうから。
私は子供なのだ。
でも、結婚すると聞いて、
もちろん、彼女が結婚することを止めるつもりはない。
結婚や子供をもつ経験をやめろとは言えないから。
でも、「結婚しても会ってね?」とつぶやくと
「え!?それはないでしょう?」と大笑いした。
そうか、彼女にとって、その貞操観念はくずれないのね。
なにも言えない。どうしたら良いか考えてなかった。
どうしたものか、自分の中で整理をつけようと
しばし、沈黙・・・。
ほんの5秒も沈黙してなかったと思うが、
「大丈夫だよ!すぐ結婚するわけじゃないし!」
と、明るく沈黙をやぶってくれた。
彼女は聡い。
相手の気持ちに敏感だ。
考える時間をあたえるために黙って見守ることもあれば、
こうやって、考え出す前に声をかけてくれることもある。
「大丈夫だよ。心配しなくていいよ。」と。
彼女には、いつも、負けるんだ。
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