週末デ

2003年12月5日
 
火曜日、診察後、ものすごくブルーになってきた。
気がする。
 
病院のレストランで昼食をとろうと思ったが、
レストラン前で、メニューを見ながら、
・・・ラーメン・カレーライス・そば・うどん・天丼・・・
 
私は入院したら、こんな物が気晴らしになるのか?
 
おぇっ (>_<)
 
 
まったく食欲がわかない。
 
 
レストランはやめて売店に移動する。
職員や付き添いの人が大量に消費するのであろうかスーパーよりたくさんのお弁当が山積みになっていた。
 
でも、いらない。
 
 
ひどく指先が冷たくて寒かった。
ホットコーヒーを1つ買った。
 
 
ふだん、私は暑がりで冷え性とは無縁だ。
ふだん、私はコーヒーが嫌いで飲まない。
 
 
クルマに戻り、コーヒーを飲む。
どうしてもコーヒーの苦味に慣れない。
ふだんから飲むと吐き気がしてしまう。
 
 
けれど、今日はコーヒーが必要だと思った。
 
そう、クルマで一服しながら、
私は移動もせずに病院の駐車場に居続ける。
 
親には、なんて言おうか。
上司には、なんて報告しようか。
彼女には、なんて言えばいいんだ。
 
手術になるのか。
仕事はやめざるを得ないのか。
お金はいくらぐらいかかるのか。
早く医療保険に入っておけばよかった。
手続きの最中に通院が始まって入りそびれた。
 
妹の友達が、肝臓癌で、あっというまに亡くなった。
同級生が新婚で白血病になり逝ってしまった。
 
11月に彼と「死ぬまでにしたい10〜」の映画に行った。そのとき、こいつイヤなものを選ぶなぁと思っていたが、本当に色々頭の中でグルグルまわる。
 
真剣に考えなければと思う自分と、
現実味がなくどうでもいいやと思う自分が交差する。
 

 
吐き気がするのは、
たぶん、コーヒーのせいなんだ。
 
 
出勤時間までの1時間、私は駐車場で、
飲めないコーヒーをなめるように、
手放すことなく、飲みつづけた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
このまま会社を休もうかなと考えたが、やめると決めたわけではないので、出勤することにした。
 
 
出勤すると、病院行きをしっている上司は、
「どうだった?」と声をかけてくれた。
 
かんたんに説明し、
「白い影が見えてて、医者は考え中です。」
と伝えると、
 
「背中側?・・・肝臓か?
 白い?・・・・それは脂肪だ。
 つーーことは、脂肪肝だな (爆)」
 
 

「え?・・・脂肪肝?
 中年サラリーマンの代表持病、脂肪肝???(爆笑)」
 
 
 
上司は「それに間違いない!」と言うもので、
私は、おかしくって大爆笑した。
 
ほんと、そうだったら重病気取りでは恥ずかしいッス。(爆爆)
 
何度も何度も笑わせてくれるので、
だんだん私も血の気が戻り、暑くなってきた。
 
 
笑い疲れたところで、
「やっと、顔色がよくなったね。
 入ってきたとき、ひどい顔色だったよ。
 真っ青。(笑)
 なにも食べてないでしょ!」
上司さまは鋭い。
そしておやさしい。(T-T)
 
 
 
 
なんとか元気に仕事をかたづけて帰宅。
 
部屋で、オニのように腫瘍について検索にいそしんだ。
まあ、癌じゃないので速攻命がどうとかにはならんとしても、いちかは手術をやらなければならないらしい。
 
 
ふと、夢中になりすぎて夜の12時を過ぎてしまっていた。
両親に伝えなければ〜〜。
 
居間に下りてみると、
父はすでに寝ていた。
半分寝ている母に
「腫瘍があったよ。癌じゃないってさ」
とだけ伝えた。
 
 
 
再び、ネットで症例を読んでいると、
彼から電話がかかって来た。
 
こっちはネットの検索に半分夢中である。
彼は出張中で、ネムネムしている。
 
彼「〜がね、〜でね、〜だったよ。」
 

私「・・・・・・・・・え?なに?」
 
こんなことを三回繰り返した。
 
大体において、彼はケータイの持ち方がなってないので、声が不明瞭で聞き取りにくい。
いや、ふだんから声の音量が不足ぎみである。
 
彼「(ムカっ)
  聞いてないなら、電話切るよ。」
 
 
あのな。
あんたなら、私が話してても返事もしないでネット検索の常習犯やん。しかも起承転結の爆笑トークをしてても、オチまで聞かずに寝てるやんか。毎度毎度!
しかも、あんた、昨日、私MRIいくわ〜、金属禁止だからブラジャーつけないで行くわ〜ってアホなメール交換何往復もしたやん。
ふだんベラベラしゃべっている彼女がおしゃべりもせんであんたのことなんか上の空だったらさ、なんか気が付くでしょ?気付かん?気付かんの?
 
 
と、心の中で毒づいた。
 
 
 
 
 
彼氏
「・・・なんで黙ってるの!
 なんか話すことないの?」
 
 
 
おまえ、いつも黙ってるじゃん。
私には寡黙になることも許さないのか?
 
 
 
 

「今日は、MRIに行ってきたよ。
 8月から、私は病院に行っているんだけど、
 今日はそれとは違う腫瘍が発見された。
 医者はなにか分からないってさ。
 癌ではないって言っていたけれどね。」
 
 
 
 
 
 
彼氏は
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
 
 
 
 
 
 
無言になった。
さっきまではオレの話を聞いているのか!?
って怒っていたクセに。
まるで初めて私の病気の事を知ったかのようだ。
 
あんたには、聞かれもしないのに、
8月からことあるごとにお知らせしていたはずだがご存知なかった?(笑)
 
 
8月の検査中、死ぬんじゃないかと毎晩2時3時まで起きていた私のことを、ただの夜更かしさんだとでも思っていたの?(爆)
 
 
9月になって、「こいつ、ちっとも私の体調を心配しないな、質問すらないな」と私も気付いて、自分からは話さなくなった。
それを、あなたは病気が完治したとでも思っていたのかい?(爆笑)
 
 
 
 
べつに彼氏には関係のないことだし、どうでもいいやと思ったので、なにも言わずに二言三言話して電話を切った。
 
 
 
 
フトンに入ってから、メールセンターに問い合わせた。着信ゼロ。
 
 
朝から電話やメールで励ましてくれた彼女からは、電話がくると思っていたが、こない。
メールすら入ってない。
寝てしまったのだろうな。
 
 
 
いいんだ。
私は脂肪肝だ。たぶん。(笑)
大騒ぎするほどではない。
 
上司がいなかったら、
私はまだ青白い顔してただろうな。
 
 
上司さま、ありがとう。
 
 
おやすみなさい
 
 
 
 


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